『十兵衛杖 (新陰流 仕込杖)』 の復元品です。
【この品の来歴】 ・10数年前に古武術の大家田中普門先生が新陰流の古文書をもとに復元した二十本のうちの一本です。（この復元にまつわる話は田中普門著/古流剣術概論/愛隆堂刊に述べられていたと思います。）・材料は現代のものを使ってますが、造りは古文書に記されたままに製作されたものです。・当時２０万円で購入したものです。
【この杖について】・座頭市の仕込杖のように中に刃が仕込まれている訳では無いです。・江戸時代初期に柳生十兵衛三厳が考案した杖です。 ・木材と鋼芯とを何本か組合わせて中芯と為し、それを螺旋状に藤で巻き糊と和紙で固め表面を黒漆でコーティングしたものだったと記憶してます。・上記により、真刀でも容易には両断できぬのに非常に軽い仕込杖となってます。・上記の螺旋状の溝が表面に出てますので、杖を扱くスタイルの杖術ではやや遣いにくいかもしれません。・寸法は「約４尺(120㎝)」、重さは「約120匁(450g)」、石突は(漆でコーティングされていて見えませんが)鋼で覆ってあります。・価格的に勿体なく感じ稽古には使用しなかったので、曲がりや反り・手垢などは無く、ほぼ新品に近い本当は手放すべきでは無い品かもしれませんが、自分は流儀を離れて久しく、このまま死蔵するよりは有志の方に稽古に使ってもらう方がこの杖も喜ぶかと思い手放すことにしました。

※ 上記を充分にご理解の上、ノークレーム・ノーリターンのお取引でお願いします。